~カーズ/クロスロード~pert2
カーズ/クロスロード
夢の続きか、それとも・・・
目次
カーズ/クロスロード
・感想
・注目ポイント
・考察
・最後に
~感想~
カーズ/クロスロードを観ていた私は不安だった。自分の気持ちと期待がもしかしたら裏切られるのではないかと思ったからだ。誰に裏切られるのかというと、もちろんマックィーンに、だ。天才である彼はなんだかんだで最後の試合で簡単に勝利し、自分の思うがままの人生を歩みそうだと予想した。悩みのないヒーローに共感できるほどの純粋な心は、残念ながらもう持っていない。加えて、その展開であれば、物語としてはつまらないものに感じてしまう...。しかし、そんな心配などする必要はなかった。ディズニーはこんな意気地な私にも応えてくれる。マックィーンは結局自分の力で優勝はできなかった。その方法がベストだったとは思わなかったが、最期のマックィーンの選択は彼のキャラクターを非常によく表していたと思う。最後のレースであまり訓練日数の経っていないクルーズが優勝するのは、現実味がなく結局はフィクションなのだと痛感したが、ブライアン・フィー監督のインタビューを読んで納得した。彼が、私たちや子供世代に何でも恐れずに挑戦してほしい、この映画がそんな勇気を持てるきっかけになってほしい、という意図を込めたことを知ったからだ。私たちは、誰にでも夢がある。そして、いつかそれが報われることを望みながら、どこかで挑戦することに怖気づいている。だから、背中を押してほしいのだ。たとえそれが夢物語でも、挑戦をする価値があると誰かや何かに認めて欲しいのかもしれない。この映画はそんな何かの役割を担ったのだと思った。
共感できる要素多!
天才マックィーンが葛藤しながら模索・努力する姿はクるものがある!
映像が大変美しく、曲も作品に合っていてGOOD!
*こだわりの映像*
最先端CGテクニック!!
双方向性パス・トレーシング手法で車体表面への映り込みも正確に表現
グローバル・イルミネーション技術で柔らかく自然な陰影をつけた曇り空
RISと名付けられたレンダリング技術を採用し、リアルな光を描けるようになった
路面に散らばる石とそれを踏んで変形するタイヤの描写に力学シミュレーションを使用
直接見えない車体と空気の流れの関係はエアロダイナビクスに基づき計算
CG表現の見所は海岸の浜辺でのトレーニングシーン!
*曲*
奥田民生「エンジン」
「カーズ3」奥田民生 『エンジン』【フル】歌詞は概要欄↓
<歌詞一部>
どこまで行くのか そんなもんは知らん
明日も新しい 道は続いている
夢の続きに行ってみよう
行ってないとこに行ってみよう
サビに胸が熱くなる!
~注目ポイント~※ネタバレ少しあり
その時、人生を賭けた何かが壊れる音がした
どんな人も壁にぶつかる時が来る
その時、私たちはどうするべきなのだろう
マックィーンならどうするだろう
マックィーン
「もし勝てたら、いつ引退するかは自分で決める」
●夢勝ち取った者と夢破れた者
クルーズ:マックィーンの新たな相棒となるトレーナー(写真の右-黄色い車)
子供の頃から憧れのマックィーンを目指していた
しかし、彼女は気付いてしまった
自分が“そちら側”にはなれないことを。
なりたいものとなれるものは違う
そう諦めていた...
マックィーン
「最後のチャンスなんだ。君はレーサーじゃないから分からないだろ!」
クルーズ
「私はずっとレーサーになりたかったの!あなたに憧れてね」
マックィーンは最新のテクノロジーに頼らず、自分に向いている方法を探した。
それは、先人たちのもとで学ぶことだった。
試合直前にクルーズと勝負するが、そこでマックィーンは負けてしまう。
そしてそのまま最終試合へ...
●運命のレース
マックィーンの選択は
ー諦めないことー
クルーズにレースを託したマックィーン
しかし彼はそのレースを諦めたのではない
マックィーンに足りなかったのは一歩引く勇気
クルーズに足りなかったのは一歩踏み出す勇気
一歩下がったからこそみえたもの
一歩踏み込んだからこそみえたもの
それぞれの想いがこのレースで昇華される
~考察~
マックィーンのように当初思い描いていた道とは違うが、別の方法で夢を継続させ、むしろ自分の可能性を広げることもある。
クルーズのように夢が叶わず、別の道に進んだ中で思わぬところで夢と繋がることもある。
勝ってもまた次の競争が待っている
どこへ行っても選択する時が必ず来る
もちろんその選択に正解はないかもしれない
それでも自分の納得できる道を探し続ける事、考え続ける事を“諦めないこと”が大事だ
マックィーンはこれからも考え続けるだろう、探し続けるだろう、行動し続けるだろう、悩み続けるだろう。
解決策の糸口はそんな人の前に現れる。
「カーズ/クロスロード」は私たちにそんな一つの例を示してくれたのかもしれない
~最後に~
結末で、マックィーンがドック・ハドソンのような引退をするのではなく、現役のままでいるいう選択をするのは現代らしいなと感じた。
本「ライフ・シフト」で書かれている人生戦略では、旧来の人生計画はいつか破綻するということを予想している。従来の人生計画とは、「教育→仕事→引退」のことだ。
2007年に生まれた子供の50%が100歳以上まで生きるという。つまり、これまでの人々よりも健康な状態でいられる期間が長くなる。そうなると、「仕事」の部分が人生において大きな割合を占める。終身雇用は、将来機能しにくくなるのではないかと思う。いや、既に時代遅れなのかもしれない。今、世の中はやり直しが効かないことの方が多い。日本は海外よりも転職に寛容ではない。そのシステムは長寿国で本当に機能できているのだろうか?今の仕事に対する考えのままで、人々は幸せなのだろうか?
話がそれてしまった。(深夜に書いていたらテンションがおかしい)
つまり、将来は現役でいることが長くなるので、単純に引退して次の世代へという簡単な終わり方ではなく、歳を取ってからが本番だというような希望のある結末だったことに感動したということを言いたかった。
~一言~
マックィーンのようにいくつになっても挑戦し続けたい